アサガオ(朝顔)は、つるを伸ばしながら成長するつる性植物です。
そのため、つるが巻きつくための支えとなる「棒」や「支柱」を用意することが欠かせません。
適切な支柱を選ぶことで、アサガオの生育が安定し、より美しい花を楽しむことができます。
ここでは、アサガオを育てる際に使われる支柱の種類やそれぞれの特徴、使い方のコツまで詳しく解説します。
行灯(あんどん)支柱/行灯仕立て(リング支柱)
アサガオの栽培で最もよく使われるのが「行灯支柱」です。
園芸教材や家庭用プランターでも定番の形です。
特徴
複数の縦棒(通常3~4本)に、2~3段のリング状の輪が取り付けられた構造で、つるが円形に絡みつきながら上へ伸びていきます。
利点
- 鉢植えとの相性が良く、省スペースで管理しやすい。
- つるが均等に広がるため、花が全体に咲き見栄えが美しい。
- 風に強く、倒れにくい。
使い方
植え付け時に鉢へ差し込み、つるが伸び始めたら軽く誘引します。高さは90~120cm程度が目安です。
直立支柱(竹・イボ竹)
アサガオをまっすぐ上に伸ばしたい場合には、シンプルな直立支柱が使われます。
素材によって特徴が異なります。
竹の支柱
特徴: 天然素材で軽く、通気性がよい。
利点: 自然な見た目で景観になじむ。
使い方: 数本を鉢や地面に挿して使用。2〜3本を三角形や四角形に組むと安定します。
イボ竹(プラスチックコーティング支柱)
特徴: スチール芯に樹脂コーティングされた支柱。表面に突起(イボ)があり、結束紐がずれにくい構造。
利点: 耐久性が高く、再利用できる。風雨にも強い。
使い方: 竹支柱と同様に使用。強度が高いため、成長の早い大輪系アサガオにも対応。
トレリス/ラティス(格子状の支え)
トレリス(英語: Trellis)やラティスは、格子状の板やフレームで構成された支柱です。
つるを広げながら立体的に見せることができるため、観賞目的のアサガオ栽培に人気です。
特徴
縦横に交差する格子構造で、つるが自然に絡みつきやすい。
利点
- 壁面やフェンスに設置すれば、グリーンカーテンとして利用できる。
- 見た目が美しく、庭やベランダの装飾にも最適。
- 通気性が良く、病害を防ぎやすい。
使い方
鉢や地植えの背面に設置し、つるが絡み始めたら軽く誘導します。安定させるために支柱脚部をしっかり固定しましょう。
園芸ネット(つる用ネット)
支柱とネットを組み合わせて、広い範囲にアサガオを育てたい場合に便利です。
特徴
網目状のネットを支柱に張って使用。つるが自然に絡みつくため、手間が少ない。
利点
- 設置が簡単でコストパフォーマンスに優れる。
- 面積を自由に調整でき、ベランダや壁面栽培にも最適。
- 風通しが良く、葉や花が傷みにくい。
使い方
支柱を両端または四隅に立て、ネットをピンと張ります。固定には麻紐や結束バンドを使用し、たるみが出ないように注意します。
アーチ支柱/オベリスク(タワー型支柱)
アーチ状または円筒型の支柱を用いれば、アサガオを立体的に仕立てることも可能です。
特徴
アーチ型や塔型のデザインで、つるが上方向に自然に伸びていく。
利点
- 見た目が美しく、庭のアクセントや通路の装飾に最適。
- つるを立体的に配置できるため、花のボリューム感を演出できる。
使い方
地面にしっかり固定し、つるが伸び始めたら数か所を軽く誘引。大型鉢を使用する場合は、転倒防止のため鉢底に重しを入れると安心です。
アサガオの支柱を使う際のポイント
アサガオのつるを美しく伸ばすためには、支柱の立て方や誘引の仕方にも注意が必要です。
植え付けと同時に設置する
支柱は植え付けのタイミングで立てるのが基本。
後から挿すと根を傷める恐れがあります。
高さの目安
一般的な鉢植えでは90〜120cm前後が使いやすいサイズ。
地植えや大型鉢の場合は150〜180cm程度の支柱を選ぶとよいでしょう。
誘引と結束
つるが支柱に自然に巻き付くように、初期段階で数回だけ軽く誘引します。
結束には麻紐やビニタイを使い、8の字結びで優しく固定します。
針金など硬い素材は茎を傷めるので避けましょう。
倒れ防止
支柱は十分な深さまで差し込むことが大切。
風の強い場所では、複数の支柱を組み合わせたり、鉢を重めの用土で安定させたりして倒伏を防ぎます。
まとめ
アサガオを美しく咲かせるためには、つるの成長を支える「支柱」の選び方と設置方法がとても重要です。
- 省スペースなら「行灯支柱」
- 耐久性重視なら「イボ竹」
- 広がりを楽しむなら「トレリス」や「園芸ネット」
- 観賞性を高めたいなら「アーチ支柱」や「オベリスク」
それぞれの特徴を理解し、環境や目的に合わせて選べば、アサガオがより元気に育ち、長く美しい花を咲かせてくれるでしょう。
以上、アサガオを育てる時に使う棒の名前についてでした。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。
