ハイビスカスの落葉(葉が落ちる現象)は、季節的な自然現象であることもありますが、多くの場合は環境の変化や管理ミスが原因です。
以下に、ハイビスカスが落葉する主な原因を詳しく解説します。
目次
温度の変化・寒さ
原因
ハイビスカスは熱帯〜亜熱帯原産の植物で、寒さに非常に弱いです。
最低気温が10℃を下回ると、急激に葉を落とすことがあります。
症状の特徴
- 葉の色が黄色〜茶色に変化してから落ちる
- 葉がしおれるように落ちる
- 特に夜間の気温が急低下すると落葉が加速する
🛠対策
- 10〜15℃以上をキープ(特に夜間)
- 秋〜冬は室内に取り込む、または簡易温室を活用
- 鉢の底冷えを防ぐために断熱材やスタンドを使う
水のやりすぎ・やり忘れ(過湿・乾燥)
原因
- 「過湿(根腐れ)」:水が多すぎて根が呼吸できず、栄養を吸収できなくなり葉が落ちる
- 「乾燥」:長期間水をやらなかった場合、ストレスで葉を落とす
症状の違い
- 過湿:葉が黄色く変色してから落ちる/茎が黒ずむ
- 乾燥:葉がカラカラに乾いて落ちる/土もカチカチ
対策
- 表土が乾いてからたっぷり水を与える
- 冬場は成長が緩やかになるため、水やりは控えめに(月に1〜2回程度)
- 受け皿に溜まった水はすぐ捨てる
日照不足
原因
ハイビスカスは日光を非常に好む植物で、日照不足は落葉の大きな原因になります。
症状
- 下葉から黄色くなって落ちる
- 新芽や花つきも悪くなる
- 全体的に元気がない
🛠対策
- 1日4時間以上の日光を確保
- 室内でも南向きの窓辺など日当たりの良い場所に置く
- 日照不足の場合は植物育成用LEDライトも有効
風通し・乾燥・エアコンの風
原因
- 冷暖房の風が直接当たると葉が乾燥して落ちる
- 部屋が乾燥しすぎても葉にダメージが
症状
- 葉の先がチリチリに枯れてから落ちる
- 茎は元気でも葉だけが落ちる
対策
- エアコンの風が直接当たらない位置に置く
- 冬場は加湿器などで湿度50〜60%をキープ
- 観葉植物用の葉水(霧吹き)も効果的
肥料の過不足
原因
- 肥料切れ:栄養不足で葉が黄色くなり落ちる
- 肥料のやりすぎ:根が傷み、葉が急激に落ちる
症状
- 肥料不足:葉の色が薄くなり、花付きが悪くなる
- 肥料過多:葉が急にしおれて落ちる
対策
- 春〜秋は月1〜2回の液体肥料が目安(特にリン酸を含むもの)
- 冬は成長が止まるため肥料は一切不要
- 元肥・追肥は適量を守る
病害虫によるもの
原因
- アブラムシ・ハダニ・カイガラムシなどの吸汁害虫
- 炭そ病などの細菌・カビによる病気
症状
- 葉に黒い斑点やベタつきがある
- 葉の裏に白や赤い虫がいる
- 葉が変形しながら落ちる
対策
- 発見次第、薬剤(殺虫・殺菌剤)を使用
- 葉水や風通しを良くして予防
- 害虫が多い場合は葉を剪定し処分
自然な生理現象
原因
- 成長期の終わりに古い葉が自然に落ちる
- 鉢の植え替えや移動による一時的なストレス反応
対策
- 落ち葉が一部のみで新芽が出ている場合は心配不要
- 極端な温度差や急な移動を避ける
総合的なチェックリスト
要素 | 理想条件 | チェックポイント |
---|---|---|
気温 | 15〜30℃ | 10℃以下に下がっていないか |
日照 | 1日4〜6時間 | 室内の日当たりが確保されているか |
水やり | 表面が乾いたらたっぷり | 土の湿り具合は適切か |
肥料 | 成長期のみ適量 | 多すぎ・少なすぎになっていないか |
風・湿度 | 適度な湿度50〜60%、無風直撃 | エアコンの風が直接当たっていないか |
害虫・病気 | なし | 葉裏などに異常はないか |
まとめ

- 最近の環境変化(気温・水やり・置き場所)を振り返る
- 葉の色や落ち方の特徴を観察する
- 必要であれば温度管理・日照・水やりの調整を行う
- 葉が落ちても枝が生きていれば回復可能です
以上、ハイビスカスの落葉の原因についてでした。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。