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薔薇の棘の取り方について

薔薇,イメージ

薔薇を花瓶に生けたり、ブーケに仕立てたりする際に欠かせないのが「棘(とげ)取り」の作業です。

棘を適切に取り除くことで、手を傷つけるリスクを減らし、花瓶やアレンジメントを扱いやすくできます。

ただし、間違った方法で棘を落とすと、茎が傷ついて吸水が悪くなり、花が早くしおれてしまうことも。

ここでは、薔薇の美しさを長く保つための安全で効率的な棘の取り方を詳しく解説します。

目次

必要な道具

  • 厚手の手袋
     薔薇の棘は鋭く、ちょっとした作業でも手を傷つけやすいので、必ず厚手の園芸用手袋を着用しましょう。革製や防刃素材のものがおすすめです。
  • 棘取り器具
     市販の薔薇専用棘取り器具を使うと、茎を傷つけにくく、スムーズに作業できます。
     専用器具がない場合は、園芸ばさみや小型ナイフでも代用可能です。
  • 清潔な水と花瓶
     枝を湿らせたり、棘取り後の吸水に使用します。作業前に花瓶や刃物を洗浄・消毒しておくと、雑菌繁殖を防げます。

手順

準備と吸水

まず、薔薇の茎を水に浸して10〜30分ほど深水吸水させ、茎をしっかり潤わせます。

しおれた状態で棘を取ると裂けやすくなるため、先に水を吸わせてから作業を始めるのがポイントです。

手袋を装着

作業中に手を傷つけないよう、必ず手袋を装着します。

棘を取る

  • 棘取り器具を使う場合
     器具のV字部分を茎に当て、下方向(花の頭→切り口側)に軽く滑らせます。
     強く挟みすぎると茎の表皮が剥けるため、軽い力で短いストロークを意識しましょう。
  • 園芸ばさみやナイフを使う場合
     刃先を茎に対して斜めに当て、棘の根元を下方向へ削るように取り除きます。
     茎を削りすぎないように注意してください。

棘を取る範囲

薔薇の棘は全てを取り除く必要はありません。

棘を落とすのは「花瓶の水に浸かる部分」と「手で持つ部分」のみにとどめましょう。

全ての棘を取ると、茎に小さな傷が増えて細菌が繁殖しやすくなり、花持ちが悪くなります。

仕上げ

棘取りが終わったら、再び茎を清潔な水に浸けて吸水させます。

この時、棘を削った部分が水に浸からないよう注意しましょう。

最後に、茎の切り口を水中で斜めにカット(リカット)すると、空気の混入を防ぎ吸水性がアップします。

注意点とコツ

  • 茎を強く握ったり、押さえつけたりしないようにしましょう。導管が潰れると水が上がりにくくなります。
  • 棘を取る際は、上方向にこすらず、必ず下方向に撫でるように取りましょう。
  • 棘取り器具を使うときは、茎の表皮を削りすぎないよう力加減に注意してください。
  • 花瓶や器具は常に清潔に保ち、毎日水を替えることで、雑菌繁殖を防げます。

プロの追加アドバイス

  • 作業タイミング:棘を取るのは、薔薇を飾る直前かアレンジメント直前が最適。早すぎると茎が乾燥しやすくなります。
  • 花瓶管理:花瓶の水にはフラワーフード(花用栄養剤)を加えると理想的。なければ、砂糖少量+レモン汁数滴でも代用できます。
  • 水替え:毎日水を替え、2日に1回は茎の先端を3〜5mmほどリカットすると、花が長持ちします。
  • 生育中の株(庭バラ)には棘を取らない:生きた茎から棘を削ると病気が入りやすくなります。株に棘取りをするのはNGです。

まとめ

薔薇の棘取りは、正しい方法で行えば安全で美しく仕上がります。

重要なのは「必要な部分だけ取ること」「下方向にやさしく削ること」「作業前後の吸水と衛生管理」です。

少しの手間で、薔薇の花をより長く、より美しく楽しむことができます。

ぜひこの方法を参考に、次に薔薇を扱う際はプロのように仕上げてみてください。

以上、薔薇の棘の取り方についてでした。

最後までお読みいただき、ありがとうございました。

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