ハイビスカスは南国らしい華やかな花で、日本でも夏の鉢植えや花壇で人気の植物です。
ただ、「雨に当たっても平気なの?」「梅雨や台風の時はどうすればいい?」と不安に思う方も多いのではないでしょうか。
結論からいうと、小雨程度なら問題ありませんが、長雨・梅雨・台風などでは対策が必要です。
本記事では、ハイビスカスが雨に弱くなる理由から、具体的な守り方、雨に強い花の選び方までわかりやすく解説します。
※本記事は、鉢植えで育てられる機会が最も多い熱帯系ハイビスカス(Hibiscus rosa-sinensis)を対象に解説しています。ムクゲや耐寒性ハイビスカスとは性質が異なります。
目次
ハイビスカスは雨に弱い?強い?
| 雨の強さ・状況 | ハイビスカスへの影響 | 対応 |
|---|---|---|
| 小雨・短時間 | 基本的に問題なし。自然の水やりに近い。 | そのままでOK |
| 1日続く雨 | 花が傷みやすい。鉢植えは過湿になる可能性。 | 軒下・屋根の下に避難すると安心 |
| 梅雨・連日の雨 | 根腐れ、カビ、病気リスク大。気温も下がり生育が鈍る。 | 移動・排水・剪定・花がら摘みなど要対策 |
| 台風・豪雨 | 花・枝・根すべてにダメージの恐れ。 | 屋内・玄関・車庫へ避難推奨 |
雨に当たり続けると起こるトラブル
花が傷む・落ちる
- ハイビスカスの花びらは薄く繊細。
- 強い雨粒で破れたり、しおれたりしやすい。
- 八重咲きや巨大輪の品種は特に傷みやすい。
土が水を含みすぎて根腐れする
- 鉢植えでは排水性が低いと水が溜まりやすい。
- 根が酸素不足になり、腐敗→枯れることも。
葉や花に病気が発生しやすくなる
- 雨に濡れた部分が長く乾かないと、灰色カビ病・斑点病・炭疽病などの原因に。
- 湿度+通風不足で病害が一気に進行します。
雨からハイビスカスを守る方法(鉢植え・地植え共通)
鉢植えは軒下・屋根のある場所へ移動
- 雨・風・直射日光を避けられる半屋外が理想。
- 玄関先・ベランダの壁際などがおすすめ。
排水性の良い土を使う
例
赤玉土(中粒):5
バーク堆肥または腐葉土:3
軽石 or パーライト:2
- 鉢底には軽石や鉢底石を敷き、湿気を逃がす。
鉢受けの水は必ず捨てる
- 雨の日、鉢皿に水が溜まる → 根がずっと水に浸かる → 根腐れの原因。
支柱を立てて枝を支える
- 特に背丈が高い株・花数が多い株は、風と雨で折れやすい。
雨よけにビニール傘・簡易カバーも有効
- ただし完全密閉はNG。蒸れや高温にならないよう、側面から風が通る状態で。
雨の後にやっておくと良いケア
| 作業 | 理由・効果 |
|---|---|
| 花がら(しおれた花)の摘み取り | 花が腐ってカビの温床になるのを防ぐ |
| 病気っぽい葉や傷んだ葉を切る | 病気の拡大防止・風通し向上 |
| 土の表面が湿っていれば水やりは控える | 過湿状態を防ぎ、根腐れ予防 |
| 枝葉が混んでいる場合は軽く剪定 | 通気性UPでカビ・病気を防ぐ |
| 雨で養分が流れた場合 → 数日後に緩効性肥料を置く | 栄養補給と花つきの回復 |
雨に強い品種・花の形とは?
ハイビスカスは品種によって雨への強さが違います。
| 花のタイプ | 雨への耐性傾向 |
|---|---|
| 一重咲き・中輪サイズ | 比較的雨に強く、花びらが傷みにくい |
| 八重咲き・巨大輪・極薄弁 | 雨水を含みやすく、しおれ・破れ・変色になりやすい |
| 耐病性をうたう改良品種 | 雨や病気に比較的強いが「完全に安心」ではない |
| ムクゲや耐寒性ハイビスカス | 同じアオイ科でも別種。雨・寒さにもっと強い |
雨を“上手に活かす”こともできる
- ホコリや葉の汚れを洗い流せる
- 地植えの場合、水やりの手間が減る
- ただし「雨=毎日良い」ではなく、雨の量と株の状態を見極めることが大切
まとめ
小雨ならOK/長雨・台風は避難が安心
鉢植えは移動できることが大きなメリット
排水性の良い土・受け皿の水抜きが命綱
雨後は花がら摘み・通気の確保・水やり調整を忘れずに
巨大輪・八重咲きは特に要注意。雨に強いのは一重・中輪タイプ
以上、ハイビスカスは雨に打たれても大丈夫なのかについてでした。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。
